今回は、まだ大学院になじみのない高校生や大学生に向けて「大学院とはなにか?」を説明したいと思います。
㊟この記事は理系大学の大学院について話しています。
1.大学院とはなにか?
大学院とは、大学を卒業した人が研究者となるための専門知識を身につけるための学校です。
高校を卒業した後、日本では約半数の人が大学に進学します。
大学を卒業したあとは、就職・大学院進学・その他(フリーターなど)の道があります。
2.大学院の課程と修了までの時間
大学院は、修士課程(最初の2年間,博士前期課程ともいう)と博士課程(後の3年間,博士後期課程ともいう)に分かれています。
例えば、22歳で大学を卒業して、修士→博士と通うなら、博士課程が終わるのは5年後の27歳ということになります。(⚠博士課程は修了までに3年以上かかることがあるので、これ以上の年齢になることもあります。)
ちなみに、大学院に行く段階では博士まで行くことを決定しなくても大丈夫です。
修士課程と博士課程の違い
修士課程と博士課程の違いは通う年数以外にもあるので、下の表にまとめました。
修士課程(博士前期) | 博士課程(博士後期) | |
通う年数 | 2年 | 2(修士)+3年以上 |
進路 | 就職・博士課程進学 | 就職・教授になる |
卒業難易度 | 比較的簡単 | 難しい |
この表で特に注目してほしいのは、修士課程と博士課程での進路の違いです。
就職はどちらであってもできますが、基本的に博士課程を出ていないと教授になることはできません。
大学の教授として働きたいのであれば博士課程に進学する必要があります
3.大学院ではなにをするの?
大学院では、その分野の最先端の研究を行います。
ここで、勘違いしてほしくないのは授業のような講義が行われているわけではないということです。(大学院でも授業は存在するが、研究の割合がかなり大きい)
例えば、僕の通っている化学系の大学なら、世の中のためになる新しい物質を作ります。
研究をして、データが得られたらそれを論文や発表という形で世の中に伝えます。
また、自分の研究のためにその分野の論文を読むこともしょっちゅうあります。(論文は世界中で読まれるため英語で書かれていることがほとんどです。)
4.大学院に行くには?
大学院に進学するには、大学院入学試験(通称:院試)に受かる必要があります。
院試の問題は各大学院によって異なりますが、理系であれば専門科目・英語・面接による試験が多いです。
自分の大学の大学院以外に行けるの?
大学院進学では、自身の通っていた大学の大学院以外の大学院に受験することができます。
ただし、大学院入試は大学受験よりも情報が少ないため内部生が有利な状況になりやすいです。(点数操作ではなく、院試対策の情報が内部生のほうが入手しやすいということ)
まとめ
今回は、大学院についてなじみのない人に向けて大学院の説明をしました。
☑大学院は大学を卒業した人が研究を行う場所
☑大学院には修士課程と博士課程があり、通う年数・進路に違いがある
☑大学院に入学するには院試に合格する必要がある
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